オートオークションを利用しているのは、オークション代行業者だけではありません。ディーラーや中古車販売店・買い取り店など、中古車を扱う業者はほとんどといっていいほどオートオークションを利用しています。

では、なぜそんなにオートオークションが人気なのでしょうか。それはオートオークション業界でトップの座を占めている株式会社ユー・エス・エス(USS)の影響が大きいと考えられます。売りやすく、買いやすいシステムを作り上げてきたのがユー・エス・エスのオートオークションです。

車をより安く買い、より高く売ることができる中古車市場は、現在新車市場を大きく上回っています。1992年には、新車よりも中古車の登録台数が上回って以来、急成長をとげています。そして、2000年の中古車登録台数の約66%がオートオークションに出品されたものだといわれているのです。

●中古車ビジネスもIT化
オートオークションがこれほど人気を得ているのは、ユー・エス・エスが時代に沿ったオートオークションのスタイルを模索し、常に新しいオートオークションの形を提案してきたからだといえます。

かつてオートオークションは競り師による手競りで行われていました。手競りの場合、1日で扱える車は300台から400台。また、競り師の疲労によるミスは避けられず、公正さを欠いていました。

そこで、USSは82年にコンピュータ制御により独自のボスシステムを導入したのでした。以後、数次にわたるシステムの改革を経て、96年からはデジタル映像によるマルチビジョン大型スクリーン方式を導入しています。


●現車オークション
本来、オートオークションでは出品された車両を見ながら競りを行うのですが、これでは効率が悪いということで、現車オークションというシステムを利用しています。

現車オークションとは、事前に車の下見をする機会を設け、オークション自体は上記の大型マルチ・スクリーンに出品車両を映し出すという方法です。競りはコンピュータ制御によるボスシステムで行われ、一部同時に4レーンの競りが行われているところもあるといいます。

会場の席には、応札用のレバーボタンが付いており、一回押すごとに競り値が3000円上がるという仕組みです。一台あたりの競り時間は、約13秒と、あっという間に決定されてしまいます。東京会場の一日の出品台数はおよそ7500台。一週間で約4万台の中古車が扱われる理由が分かる気がします。

●衛星オークション
さらに、ユー・エス・エスは95年に、通信衛星を用いた衛星オークションをスタートさせています。

衛星オークションとは、オークションに参加する店舗を衛星で通信をとることで、店舗に居ながら競りに参加できるというシステムです。今まで、中古車取扱店は、中古車を売買するためにわざわざオークション会場まで足を運ばなければなりませんでした。

しかし、この衛星オークションというシステムができたおかげで、距離や時間の問題を解消することができ、コストを大幅に削減することが可能になったのです。

ここで、忘れてはならないのが現車のチェックですが、衛星オークションの場合、必要に応じて事前に現車を確認することができ、納得してオークションに参加できます。また、現在では他社のオークション会場とも提携することで、ネットワークをさらに拡大しています。

●マイカーオークション
ユー・エス・エスは新しいオークション事業の一つとしてマイカーオークションを立ち上げました。このマイカーオークションこそが、これまで主に説明してきた、私たち消費者が参加できるオートオークションのことです。

オートオークションは元々、中古車取扱店のみが利用してきたシステムでした。つまり、私たち消費者は、中古車販売店・買い取り店へ行くか個人売買を行わない限り、中古車を売買することはできなかったのです。

中古車をオークションでやすく買う、自分の愛車をオークションで高く売るという方法は、ユー・エス・エスがマイカーオークションを事業化した2001年以降、とることができる手段の一つとなったのです。

ユー・エス・エスはマイカーオークションというシステムを導入することで、一般消費者であるエンド・ユーザーから直接良質の車を仕入れ、中古車市場をさらに活性化させることを目指したのです。

このマイカーオークションの特徴は、中古車の売買において、代行業者に依頼するほかに、もう一つ、個人が直接オークション会場へ自家用車を持ち込み、直接出品する方法があること。ユー・エス・エスは中古車取扱店しか出入りできないといわれていたオークション会場に、一般の消費者をも参加できるようにしたのです。

●リサイクル車オークション
車といえば、私たちは毎年廃棄処分となる、使用済み自動車が約500万台あることをわすれてはなりません。事故車や解体車などその種類は様々ですが、パーツ単位で見ていくと、使える部分はたくさんあります。

そこに目をつけたのが、ユー・エス・エスのリサイクル車オークションです。事故現状車や部品取り用の解体車をオークションにかけて売買をするというものです。

2002年4月、自動車リサイクル法案が閣議決定されて後、現在では、消費者はリサイクル料金を徴収され、自動車メーカーや輸入業者は廃棄自動車から出るフロンガス類やシュレッダーダスト、エアバックの引き取りとリサイクルが義務付けられました。

また、人々の環境への関心も高まり、同時にリサイクルを利用して中古車ビジネスを行う業者も出現してきました。そのため、リサイクル車オークションは、様々な面において今後有益に活用されていくと考えられます。